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【日本での幼稚園体験】4歳の息子の挑戦 ~金沢編~

涙、挑戦、そして「まだここにいたい!」へ。

家族にとってかけがえのない日本での幼稚園入園体験記



1 この夏、日本の幼稚園へ!


2025年の夏、私たち家族は日本の金沢で特別な時間を過ごした。4歳の息子にとっては人生初めての日本の幼稚園体験。それもたった10日間という短期での体験入園だった。


親として正直に言うと、始まる前は不安でいっぱいだった。海外から入園先を探すこと、入園手続きを進めること、そして現地で子どもがどう受け入れられるか…。何より、この経験は子どもにとってポジティブなものになるのだろうか?ハードルは少なくなかった。でも今振り返れば、この挑戦をして本当に良かったと思う。


今日は、息子が体験した幼稚園での日々を、エピソードを交えながら綴っていきたい。同じように夏休みに子どもができる新しい体験や、冬休みを使って子どもが成長できる経験を探している親御さんにとって、このブログが少しでも参考になれば嬉しい。


朝の登園の様子
朝の登園の様子

2 出発からスタートまで:小さな冒険の始まり


2025年7月の頭、私たちはタイから金沢へ飛んだ。翌日から早速、息子は地元の幼稚園に通うことになっていた。期間は10日間、時間は朝9時から午後3時まで。宿は幼稚園から歩ける距離にとり、毎日通いやすい環境を整えた。

登園初日の前日に、幼稚園に挨拶に伺わせていただくことにしていたため、金沢に着いてランチに美味しいお寿司を味わった後、家族で幼稚園に向かった。


今回通う幼稚園は立派なお寺の境内の中に建っており、木のぬくもりを感じる美しい園舎だった。扉を開けると園長先生が笑顔で迎え入れてくれ、「暑い中わざわざどうも」と優しく声をかけてくれた。これまで電話やメールでしかやり取りをしていなかったこともあり、実感が湧かないような、なんとも漠然とした不安があったが、明日からの体験入園がワクワクする気持ちになった。それは、木の温かみと清潔感のある園舎や、園長先生の優しい雰囲気のおかげである。



通い始めてから最初の1〜2日は、息子もワクワク半分、不安半分。見知らぬ場所、見知らぬ先生、そして見知らぬ友達の中にいきなり入るのだから当然だろう。親の私も、「行きたくないって言いださないだろうか?」「学校で楽しく過ごせているのだろうか?」と胸がざわざわしていた。



3 息子が向き合った「不安」「挑戦」


名前を覚えられない壁

20人弱程のクラスに入った4歳の息子にとって、友達の名前を覚えるのは簡単ではなかった(大人だって難しい)。毎日声をかけてくれる子、一緒に砂場遊びをした子はいても、「この子は誰だっけ?」という戸惑いが息子にはあった。

だから私は息子に対し、「全員の名前を覚える必要はないよ、今日は誰か一人の名前を聞いてこよう!」と毎日伝えた。4歳児同士の会話、自己紹介して名前を聞いたってうまく会話にならず、分からないで終わることもあった。それでも息子が、「ぼくのなまえは、●●。あなたは?」と初めて会う友達に自己紹介できたというのだから、上出来である。


苦痛だったお昼寝時間

クラスにはまだお昼寝の習慣があった。部屋を暗くして静かに横になる時間。でも息子はすでに昼寝を卒業していたので、暗い部屋で眠れない時間をただ横になって過ごすのが苦痛だったようだ。

お昼寝前に帰りたい・・・と言い出した息子。先生に、昼寝時間中は本を読んでいても良いか許可を取り、息子はその時間に絵本を静かに読める時間となった。


体育の時間での涙

息子にとって衝撃的だった(らしい)のは体育の時間。体格の良い男の先生が登場した途端、何が始まるのか分からず息子はめそめそ泣いてしまったようだ。そのとき先生が一言、「泣いてたってしかたないぞ!」と声をかけた。息子はびっくりしたが、そこで泣き止み、気持ちを切り替えて一緒に参加できた。

そんなエピソードを担任の先生から伺った時、思わず私は息子を抱きしめて「よく頑張ったね」と伝えたのである。



どれも日常の、小さなエピソードに過ぎない。でもどれもが、息子にとって小さな「挑戦と成長」の瞬間だったと思う。


レトロな雰囲気のある金沢の市場
レトロな雰囲気のある金沢の市場

4 日本の幼稚園だからこそできた異文化体験


もちろん不安なことばかりではなく、息子にとって最高に楽しかった経験もあった。その経験は日本の幼稚園だからこそできたものが多かった。


スーパーへの買い出し

息子が体験入園をした週に、クラスでは夏のフルーツを使ってフレッシュジュースを作るというイベントがあった。どのフルーツを使うかはクラスのみんなで話し合って決めたとのこと。こんな、何かを決めたりすることを子どもたちが主体となって行うことも素晴らしい。


そしてその日は、そのフルーツを買いに近くの市場にある果物屋へ買い出しに行く日。

先生が手を繋ぎ合った子どもたちを連れて、学校の外へ飛び出し、市場に買い物へ行く。そんな日常的なエピソードではあるが、タイで通うプリスクールでは、先生と子どもだけで学校の外に出かけていくことはなく、安全な日本だからこそできる経験で、息子は本当に楽しかったようだ。


帰宅後、市場までの道のりを説明してくれたり、なんのフルーツを買ったのか、興奮しながら話してくれた息子の様子は、本当にかわいかった。またひとつ、彼にとって新しい経験を積むことができたと感じた瞬間だった。



日本の小学校への訪問

またある日は、園での避難訓練があり、みんなで近くの小学校へ行くというイベントもあった。決して遊びではないものの、園の外に出て新しい場所を見たり体験したりすることは、息子にとって新鮮でワクワクすることだった。

避難訓練というイベントを深く理解はできていなかったようだが、「みんなで今日もお外に行ったんだよ!エレメンタリースクールに行ったんだ!」と自慢げに話してくれた。



日本の幼稚園には、1日を園の中や敷地内だけで過ごすのではなく、外の世界に日常的に飛び出していくチャンスがある。それは日本では当たり前のことでも、海外のスクールでは当たり前でない場合もある。4歳の子どもながらに、そういった非日常体験から学ぶことは、多かったようだ。

5歳の子どもたちのクラスでは電車に乗って出かけることもあるようで、その話を先生から聞いた息子は、「ぼくも友達と電車に乗ってお出かけしたい~!」と何度も言っていた。


こんなエピソードも、彼にとっては立派な異文化体験だったと感じる。



5 友達と関わりあい


日が経つにつれて、息子の表情は明らかに変わっていった。朝登園すると、すぐに友達が駆け寄ってきて「おはよう!」「〇〇くん!」「一緒に行こう!」と声をかけてくれるようになった。

親としてそんな光景を見たとき、「ああ、少しずつこの場所に受け入れられているんだな」と胸が熱くなった。


クラスに新しい友達がやってきて、たった数日でも一緒に過ごすという経験。

これは参加させてもらう側はもちろんだが、受け入れてくれる子どもたちにとっても、何かポジティブな経験であればいいなと切に願う。新しくやってきた子に優しく声をかける様子は、非常に頼もしく感じたし、4歳の子どもたちの「他を思いやる心」の温かさに、涙が出てきそうだった。


この手もいつか私より大きくなるんだろうなぁ
この手もいつか私より大きくなるんだろうなぁ

6 日本で感じた子どもの成長 「まだここにいたい!」


今回の旅、もちろん、全てが順調ではなかった。息子は「今日は行きたくない」と言う日もあったし、「早く迎えに来てほしい」と私に頼んできた朝もあった。その言葉を聞くたびに親としては不安になった。


でも10日間が終わる頃、息子はこう言った。

「まだここにいたい!」


それを聞いた瞬間、私は本当に誇らしい気持ちでいっぱいになった。小さな不安や挑戦を乗り越えたからこそ、最後にその言葉が出てきたのだろう。たった10日間でも、子どもの成長は驚くほど大きい。まさに日本だからこそできた子どもの成長を体感した瞬間だった。



7 体験を未来へ繋いでいきたい


この体験を実現するまでに、親としてもさまざまな壁があった。特に大変だったのは海外からの園探しと入園手続きだ。短期入園を受け入れてくれる園を探すこと自体が難しい。さらに、必要な書類、コミュニケーションのやりとり、園ならではのルールの理解…。

日本人である私さえ、難しいなと感じる場面があった。


登園初日を迎えるまで何度も「本当に大丈夫かな?」と不安になった。きっと同じように挑戦したいと思っている家族も、園探しや入園手続きの部分で立ち止まってしまうのではないかと思う。


だらこそ私は「Edoory Kids Japan」を立ち上げた。世界中の子どもたちとその家族が、日本で異文化体験をし、成長を実感できるようにサポートしたい。

子どもたちの新しい挑戦をする中で生まれる笑顔を作り、その姿を見て親もまた誇らしく、幸せな気持ちになる。そんな瞬間を一つでも多く生み出していきたい。


今回の私たち家族の日本での幼稚園体験は、息子だけでなく親にとってもかけがえのないものとなった。夏休みや冬休みといった長期休みを利用して、またチャレンジしてみたいと思う。


もしあなたが「自分の子どもにもこういう経験をさせたい!」と思ったなら、ぜひEdoory Kids Japanに問い合わせをしてほしい。きっと忘れられない家族の時間になるはずだ。



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